(C) infonet |
ダン・ティ・ゴック・ティン国家副主席は29日、国際労働機関(ILO)の1949年の団結権及び団体交渉権についての原則の適用に関する条約(第98号条約)の批准案を国会で説明した。第98号条約は、ILOの8つの基本条約の1つで、1949年7月1日にILO総会で採択された。2019年1月までにILO加盟国187か国中165か国が批准している。
ティン副主席は、国土の工業化・近代化と国際経済への参入を推し進めているベトナムにとって、第98号条約の批准は政治・法律・経済社会の全ての面で重要な意義を持ち、非常に必要だとした。同条約は16条から成り、労働者と労働組合に対する差別的待遇からの保護、労働組合に対する使用者の干渉からの保護、自主的団体交渉の促進策などについて規定している。
ティン副主席の提案説明の後、国会対外委員会のグエン・バン・ザウ主任は、第98号条約の批准案の審査結果を報告した。それによると、同条約の批准は、米国抜きの新たな環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(TPP11=CPTPP)」の労働関連の公約実施や、ILO加盟国としての責任と義務の遂行、ベトナムと欧州連合(EU)間の自由貿易協定(EVFTA)の締結に向けた条件作りにおいて、ベトナムの決意を努力を示すものだと認定。全ての中央省庁が同条約の批准の必要性について一致したという。同委員会は国会に対し、第98号条約を批准するよう提案した。