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13歳の少年が西北部地方ソンラ省からハノイ市に向かって100km余りの道のりをブレーキもない自転車に乗って一人で走り、入院している最愛の弟を見舞いに行ったという出来事が現地紙で報じられたが、この少年の生後3か月の弟が病気のため天国へ旅立った。
100km余りを自転車で一人旅したこの少年は、ソンラ省バンホー郡に住む少数民族タイ族のビー・クエット・チエンくん。3月25日、弟が生まれてから1度も会ったことがなかったチエンくんは、弟の病状が良くないことを聞いて居ても立ってもいられなくなり、自転車に飛び乗った。
チエンくんの弟が入院していたハノイ市の中央小児病院のドー・バン・ドー医師によると、医師らは全力を尽くしたものの、弟の病状が悪化したため、家族が4月20日午後に弟を故郷へ連れて帰った。
弟は生まれてからずっと病院にいたため、ソンラ省の自宅に帰ったのは今回が初めてのとだった。しかし、自宅に到着してわずか10分後に息を引き取ったという。
早産により低体重で生まれた弟は生まれて数日で腸閉塞(イレウス)の手術を受けたが、手術後に短腸症候群、胆汁うっ滞、代謝性アシドーシスなどを発症し、両親の看病のもと同病院で治療を受けていた。
これに先立ち、旅を共にしたチエンくんの自転車がオークションにかけられ、1億0300万VND(約50万円)という金額で落札されたことも話題となった。1億0300万(103 trieu)VNDという金額は、少年が走った距離(103km)と同じ数字だ。
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