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13歳の少年が西北部地方ソンラ省からハノイ市に向かって100km余りの道のりをブレーキもない自転車に乗って一人で走り、入院している最愛の弟を見舞いに行ったという出来事が現地紙で報じられたが、この少年の自転車が1億0300万VND(約50万円)という金額で落札され、再び話題となっている。
100kmを一人旅したこの少年は、ソンラ省バンホー郡に住む少数民族タイ族のビー・クエット・チエンくん。チエンくんの自転車を落札したのは、南中部沿岸地方クアンナム省のとある企業だという。1億0300万(103 trieu)VNDという金額は、少年が走った距離(103km)と同じ数字だ。
これに先立ち、チエンくんの出来事を知ったソンラ省のある男性が、新しい自転車をチエンくんにプレゼントし、さらにチエンくんの自転車をオークションにかけて、得られた全額を家族に渡したいと申し出た。
その後、4月1日から3日にかけて、ハノイ市在住のダン・ニュー・クインさんの個人ページ上で自転車のオークションが行われた。数百もの個人や企業がオークションに参加し、最後の30分間はオークションの様子がストリーミング配信され、配信中に自転車は1億0300万VNDで落札された。
落札した企業は4日にハノイ市で自転車を受け取る際、落札額の1億0300万VNDに加えて、弟の治療費とチエンくんの養育費として2000万VND(約9万7500円)をチエンくんの家族に贈った。また、チエンくんに新しいサンダルもプレゼントした。
さらに、オークションを主催したクインさんも、募金で集まった5000万VND(約24万4000円)を贈った。これにより、チエンくん一家は1台の自転車と引き換えに、総額1億7300万VND(約84万4000円)を受け取った。
チエンくんの父親であるビー・バン・ナムさんは、「今のところ、いただいたお金は息子の治療費と我々家族が以前に借りた3000万VND(約14万6000円)の返済に充てたいと思います。農業を何年やったとしてもこんなに大きなお金を得ることはできないでしょう」とコメントした。
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