(C) vnexpress, ルオン被告 写真の拡大. |
2017年5月に西北部地方ホアビン省総合病院で人工透析治療を受けていた慢性腎不全患者18人がアナフィラキシーショックと見られる症状を起こして9人が死亡した事件で、同省ホアビン市人民裁判所は1月30日、検察側の主張を支持し被告7人に有罪判決を下した。
同病院の人工透析装置のメンテナンスを行い「過失致死傷罪」に問われていたチャムアイン水処理会社の社長ブイ・マイン・クオック被告(33歳・男)は禁錮54か月(4年6か月)、人工透析に使った水を検査せずに治療を行ったとして同じ罪に問われていた同病院人工透析科の医師ホアン・コン・ルオン被告(33歳・男)は禁錮42か月(3年6か月)をそれぞれ言い渡された。
同病院の元院長、元副院長など残る被告5人は、「責任を果たさず甚大な被害を引き起こした罪」に問われて禁錮30~42か月をそれぞれ言い渡された。
犠牲になった患者らの死因は、メンテナンスに使った化学薬品が医療機械設備に残留していたことによるものだった。
医療機器を管理する責任を負うのは医師ではなく医療物資・医療機器部だとしてルオン被告の立場を支持する意見について、同裁判所は「ルオン被告に医療機器の責任を追及したわけではない」と反論した。
同裁判所は「医療機器がメンテナンス後に病院側へ正式に引き渡されていなかったにもかかわらず、ルオン被告が口頭による報告を受けただけでそれを使用し人工透析を行った。これは『過失致死傷罪』に十分に値する」と主張し、有罪判決を下した。
同裁判所はさらに捜査の不徹底を指摘し、ホアビン市人民検察院に対して捜査対象を拡大して追加捜査を行うよう求めた。