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旧暦12月23日(2019年は新暦1月28日)にあたる「かまど(台所)の神様の日(吐君節)」には、多くの人々が川や湖などに足を運んだ。家庭内の事情をよく知る台所の神様が天に昇って一家の1年の善悪を報告するために乗る鯉を放すのだ。
この日、ハノイ市のタイ湖にも多くの市民が集まって鯉を放していた。しかし、ビニール袋に入ったままの鯉、さらには線香や紙製の冥器、仏壇などまで湖に放り込まれたため、掃除係は総動員で清掃作業にあたらなければならなかった。
ホーチミン市ビンタイン区にあるジエウファップ寺の近くを流れるサイゴン川では、電気ショッカーで電流を流して魚群に電気ショックを与え、放された鯉を水面に浮上させて捕獲する人々で混雑する光景もみられた。捕獲された鯉は、近くの買取業者に1kg当たり2万VND(約96円)で転売されていた。
また、鯉を放す際の不注意により川に転落して溺死するケースも同日だけで少なくとも2件発生した。これにより、紅河デルタ地方ハイズオン省の男性1人とホーチミン市の女性1人の死亡が確認されている。