ホーチミン市で仮想通貨に関する大規模な詐欺事件がまた発生した。告発を受けて、同市職務・経済管理犯罪取締部(PC46)は捜査に乗り出した。
今回の事件は、同市フーニュアン区にあるスカイ・マイニング社(Sky Mining)が仮想通貨への投資として多くの投資家から巨額の資金を集めたが、社長は「病気の治療のため」として海外に逃亡したというもの。
同社はハノイ市とホーチミン市を中心に全国各地でマイニング工場17か所を運営していると謳い、シニアレベルのメンバーに高級車を贈るなど盛大な投資イベントを開催して宣伝広告を行っていた。
非公式情報によると、投資家約4000人から資金を調達し、詐欺被害額は約7000億VND(約34億円)に上る。同社社長は居住地から姿を消しており、米国に逃亡したものとみられている。
なお、ベトナムでは仮想通貨による決済は違法とされているが、現行規定でマイニングマシンは「データ処理機器」に該当するため、企業各社は海外から容易に輸入することができている。
こうした中、ベトナム国家銀行(中央銀行)、財政省、商工省、司法省、情報通信省など関連省庁は、仮想通貨に関する活動の取り締まりや仮想通貨マイニング機器の輸入制限・管理を強化するための対策を講じている。