情報通信省傘下報道局は16日、大手新聞「トゥオイチェー(Tuoi Tre)」の電子版を10月16日まで3か月の活動停止処分とし、2億2000万VND(約108万円)の罰金を科すことを決定した。紙媒体は通常通り発行し、人事の再編を経て3か月後に電子版の発行を再開する予定。
処分の理由は、2018年6月19日付けの記事で「チャン・ダイ・クアン国家主席がホーチミン市選出の国会議員として市民対話で『デモ法を策定する必要があるとの市民の意見に賛同し、国会への報告を約束した』と発言した」と掲載したため。これは「事実でない情報で、非常に深刻な影響を及ぼした」とされている。
また、同紙が2017年5月26日付けで掲載した「メコンデルタ地方に高速道路を建設しないのはなぜか?」との記事に対する読者からの書き込みに「民族団結を破壊する内容」が含まれていたことも今回の処分の理由の1つとなっている。
トゥオイチェー紙はベトナム共産党傘下のホーチミン共産青年同盟(青年団)ホーチミン市支部の機関紙として1975年に設立された。紙媒体の発行部数は国内トップで、信頼性が高く政治・社会面で最も影響力のある新聞として知られている。