(C) Nguyen Thanh Luan, Tuoi Tre 写真の拡大. |
南中部沿岸地方ダナン市ソンチャー半島でこのほど、国内外の研究チームが新種のカエルを発見した。今回発見されたカエルは「Leptolalax rowleyae Nguyen et al. 2018(英語名:Rowley’s litter frog、ベトナム語名:Coc may Ro-ly)」の学名が付けられた。
研究チームのホア博士は2012年、博士論文でソンチャー半島と南中部沿岸地方クアンナム省ホイアン市クーラオチャム諸島に生息するカエルと爬虫類について研究し、同半島の標高400m地点で同種の小さなカエルを見つけた。しかし、当時は詳細な研究をする条件が整わず科学的なことは分からなかった。
その後、国内の研究者をはじめ、ロシアやカナダの遺伝子学と音響学の専門家らの支援を受けて、ホア博士と学生が個体を分析した結果、新種のカエルであることが明らかになった。この新種のカエルは体長3cm以下で同半島の森林を流れる小さな川の上流に生息する。
このカエルは、川の流れで鳴き声がかき消されるため発見することが難しい。また、外見は他のカエルと非常に類似しているが、音響学や遺伝子学的には類似するカエルと5%ほどの差異があるという。
現時点で同種の絶滅危険程度は明らかになっていないが、研究者チームは最も基本的な生体の保護方法として同半島の森林保護や、水域のごみ投棄の防止を挙げている。