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ハノイ市の中央眼科病院で2月26日、脳腫瘍で亡くなった7歳のハイ・アンちゃんの角膜が2人の患者の瞳に光をもたらした。アンちゃんは2017年9月に癌が発見され、治療を受けていたが同年2月22日に亡くなった。医療機関の幹部であるアンちゃんの母親はアンちゃんの献体を希望し、18歳未満で認められている角膜の提供を決意した。
22日の昼、ベトナム臓器提供センターに1本の電話が入った。7歳3か月の少女が脳腫瘍の治療中だが助かる見込みは少なく、家族は献体を希望しているという内容だった。そして、同日中にアンちゃんの遺体が同センターへ搬送され、角膜提供が行われた。
献眼手術を前に、アンちゃんの母親はまるで眠る天使のようなアンちゃんの額にキスをして「ほかの患者さんに光をプレゼントしましょうね」と話しかけた。そして術後にはアンちゃんを見つめながら「お母さんはあなたを誇りに思うわ」と幼い娘を労った。摘出されたアンちゃんの角膜は移植手術に向けて中央眼科病院のアイバンクで保管された。
同病院では角膜移植を希望する患者1000人の書類から移植に適した患者2人を選定し、2月26日に角膜瘢痕の患者(女性・73歳)と遺伝性角膜混濁の患者(男性・42歳)へ移植された。いずれの患者も経過は良好だという。
現在ベトナムには全盲の視覚障がい者が30万人おり、このうち1000人が移植を希望している。一方で角膜提供者は非常に少なく、その数は2007年から現在までに全国の15省・市で421人にとどまっている。