(C) ハノイ工科大学, VnExpress 写真の拡大. |
ハノイ工科大学電気工学部准教授で同大学の技術開発応用研究センター所長のタ・カオ・ミン博士がこのほど、第3回「永守賞」を受賞した。ベトナム人が同賞を受賞したのはミン博士が初めてで、今回はミン博士のほか日本人6人とタイ人1人の合計8人が受賞した。
同賞は日本電産株式会社(京都市南区)の創業者である永守重信氏が理事長を務める公益財団法人永守財団が、モータに関する研究開発に邁進する研究者・開発者を応援することを目的として、同分野において国内外で優れた功績を挙げた研究者や開発者を表彰するもの。
「永守賞」は毎年国内外から8人程度が選出され、表彰式で「永守賞大賞」が発表される。副賞は永守賞大賞が500万円、永守賞が100万円となっている。
受賞を受けてミン博士は、「大学を卒業してからの30年間の研究成果を評価していただけたことは私にとって非常に意義が大きいと感じています」とコメントした。
ミン博士は日本で電気モータによるパワートレインの品質や性能の向上の研究開発に取り組んだ成果が高く評価された。現在ではこの技術が自動車業界で広く使用されている。
ミン博士は1997年にカナダのラバル大学で博士号を取得後、1998年から九州大学で永久磁石形リニア同期モータの研究、その後は東京大学や日本精工株式会社(NSK、東京都品川区)でセンサレスモータコントロールやブラシレスDC(BLDC)モータなどに関する研究成果を発揮した。
2004年からはハノイ工科大学で研究をしており、2015年には国家プロジェクトである電気自動車用のパワートレイン制御の研究開発に当たり成果を収めた。
第3回永守賞表彰式は9月3日に京都で開催される予定。