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ホーチミン市3区にあるレクイドン高校で19日、小さな診療室に早変わりした校舎1階の教室で、同校でかつて教鞭をとった元教師たちが無料で医師の診察や薬の処方を受けた。
これは、同校の卒業生で薬剤師のゴ・ティエン・トゥンさんが発起人となり、医療分野に従事する卒業生の有志が11月20日の「ベトナム教師の日」を記念して実施したもので、100人を超える元教師たちがかつての教え子の診察を受けた。
同校で物理を教えていたグエン・ティ・ホンさんは定年退職して10年近くが経つ。この日は毎年恒例の教師の日式典に出席するため学校へ足を運んだが、式典後に思いがけず20年前に担任を務めた教え子トゥイ・ガー医師に診察してもらうことができた。「ガーさんは当時華奢で可愛らしく、とても頭の良い子でした。教え子に診察してもらえるなんて感動しています」とホンさん。
かつての教え子で歯科医師のファム・ホアイ・タインさんに歯を診察してもらったグエン・タン・カインさんもまた「教え子に再会できただけでも嬉しいところを、まさか診察してもらえるとは思ってもみませんでした。私のことを思い出してくれたことが何よりも嬉しいです」と喜びを語った。
タイン医師は1990年に同校を卒業後、米国で歯科医療を学んで開業し、26年ぶりに母校へ帰ってきた。これまで何度もベトナムに帰国はしていたが、この度初めて母校を訪ねることができ、子供の頃に戻ったような気持ちになったという。
有志グループは今後もお世話になった恩師たちへの小さな恩返しとしてこの活動を続けていきたいとしている。