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ハノイ市交通運輸局は7月から、交通運輸省通達第9号/2015/TT-BGTVTに基づき、全地球測位システム(Global Positioning System=GPS)上で4時間を超えて連続運転をしたタクシー運転手の取り締まりを実施しており、違反者から旅客運送許可証を没収している。違反者数は8月単月で463人に上り、タクシー業界で物議を醸している。
通達第9号では、運転手は4時間連続走行後に最低15分間の休憩を取ることが規定されているが、通常賃走の合間にGPSに反映されない4~5分の小休憩を取っているタクシー運転手にこの規定を適用するのは不合理だとする声がタクシー業界から上がっている。また、ハノイ市は駐車場不足が深刻で、休憩する駐車場を探すのに相当の時間を要し現実的ではないという指摘もある。
これを受けてハノイ市自動車運輸協会は10月初め、タクシー運転手が15分間の休憩を1回取る代わりに3~5分の小休憩を複数回取ることを認めるよう規定の見直しを求める文書を交通運輸省に提出した。
同協会が文書で規定改正までの猶予期間として上限時間を超えるタクシー運転手を取り締まらないことを求めている一方で、交通運輸省は改定について検討するとしたうえで、決定が出るまでは現行規定を適用するという。旅客運送許可証を没収された運転手は失業状態に等しく、運転手とタクシー会社に大きな損害が出ている。