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ハノイ市交通運輸局は、市内の交通渋滞の緩和に向けた個人車両制限計画案について、科学者及び交通専門家から意見を聴取している。
同案によると、同計画は3期に分けて実施する。第1期では、2020年から土日及び祝日に旧市街へのバイクの乗り入れを制限する。2021年以降は、平日も旧市街への乗り入れを制限し、午前7時から19時までの時間帯に環状道路1号線内の区域への乗り入れを禁止する。
第2期では、2023年からバイクの乗り入れ制限区域を拡大すると共に、バイクの乗り入れ禁止区域を環状道路2号線内の区域へ拡大する。更に第3期では、2025年から環状道路3号線内の一部区域でバイクの走行を禁止する。
個人自動車については、一定の時間帯に一部区域での走行を禁止するほか、ラッシュアワーに中心部の一部区域において有料での走行を認める。バーディン区、ホアンキエム区、ハイバーチュン区、ドンダー区の中心部4区では、路上・歩道での駐車許可を停止するほか、中心部での駐車料金を引き上げる。
個人車両の制限と合わせて、公共交通機関の整備を強化する。その一環として、2020年までに毎年500~550台のバスを新たに運行し、総延長93kmのバス高速輸送システム(BRT)3路線を整備する。また、都市鉄道(メトロ)5路線を完成させることを目標に掲げている。
同局は9月中に同市人民評議会常務委員会及び祖国戦線に、また10月中に同市党委常務委員会、同市党執行委員会に同計画案を提出して意見を仰ぎ、年末にも同市人民評議会へ上程する。同案が採択されれば、同市人民委員会は本格展開に向けて12月中に役割分担計画案を策定する予定。
なお、同市登録の車両台数は自動車が50万台(年平均増加率+12.9%)、バイクが500万台(同+7.6%)で、自転車は100万台余り、電動自転車は1万台となっている。同市に乗り入れる他の地方登録の車両を含めると、更に多くの車両が市内を走行していることになる。車両台数を規制する対策を講じなければ、2020年までに同市登録の自動車とバイクの台数はそれぞれ620万台、93万8000台に増加する見通しだ。