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保健省は5日、蚊の媒介を主な感染源とする「ジカウイルス(Zika virus)」の感染が疑われていたベトナム人女性2人が同ウイルスに感染していることを確認した。同省はこれまでにジカウイルスの感染が疑われる患者のサンプル1215件を検査しているが、感染が確認されたのは今回が初めて。
感染が確認されたのは、南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市フオックホア街区在住の64歳の女性と、ホーチミン市2区在住の33歳の女性の2人。2人は発熱、発疹、結膜充血、倦怠感などの症状が出ているが、いずれも体調は安定している。
ホーチミン市の女性は妊娠8週目。この女性の夫が14日前にマレーシアから帰国しているが、夫は感染していないという。この女性とカインホア省の女性は、いずれも感染地域への渡航歴がない。
これを受けて、ジカウイルスの感染が確認された各地方の当局は、ウイルスを媒介する蚊の幼虫(ボウフラ)の駆除対策に取り組んでいる。
なお、ジカウイルス感染症(ジカ熱)は、2015年から中南米を中心に広範囲で流行している。世界保健機関(WHO)は2月1日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。