(C)VnExpress,Michael Buckley、赤い丸が景洪ダム |
外務省のファム・トゥー・ハン副報道官は14日、メコンデルタ地方の干ばつと海水侵入の被害を克服するためとして、中国政府に対しメコン川上流の中国雲南省にある景洪水力発電所のダムの放流量を増やすよう要請したと、明らかにした。
中国の関連当局は、ベトナムに協力して3月15日~4月4日の期間中に緊急放流を行うことを表明しているという。ハン副報道官は、メコン川の水源を守り、持続可能な形で利用することは流域諸国の共通の責任だと強調した。
農業農村開発省の最新報告によると、2015年はエルニーニョ現象の影響で雨期の到来が遅れた上に早く終わってしまったため、メコン川流域の雨量が例年に比べ20~50%少なかった。メコン側上流の水位は急速に下がり続けており、過去90年間で最低水準にある。
今年の乾期には、水量不足のため川への海水侵入が例年より2か月早く始まっており、終息時期は遅くなるとみられている。現在、メコンデルタ地方の主な河川の海水侵入は、河口から40~93km上流まで到達しており、例年に比べ10~15km増えている。稲作地155万haのうち約34万haが被害を受けている。