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ベルリン交響楽団の唯一のベトナム人楽員でバイオリニストのレ・ゴック・アイン・キエット氏が1月31日、ベルリン(ドイツ)の自宅で急死したことが分かった。52歳という若さだった。
キエット氏急死の知らせは、ベルリン在住のベトナム人社会をはじめ、ドイツの人々にもショックをもたらした。多くの人が、才能に恵まれ円熟期にあるベトナム人音楽家の突然の死を嘆いている。
キエット氏は、ベルリン交響楽団を通して、ベトナムの民謡を世界に広めた功績がある。2008年に「サイゴン・ベルリン弦楽四重奏団(BESAカルテット)」を結成し、欧州の人々にベトナムの音楽作品を紹介した。また、2012年と2013年にはベトナムで、BESAカルテットやベルリン交響楽団の演奏会を実現した。また、ベトナム人演奏家のドイツでの演奏会開催にも協力してきた。
キエット氏は1964年にサイゴン(現ホーチミン市)で生まれた。サイゴンの音楽学校で学んだ後、奨学金を得てソ連(現ロシア)のレニングラード音楽院に留学、その後家族とともにドイツに移住した。2007年にベトナム人としては初めてベルリン交響楽団の正式楽員になった。
※最終更新:2016年2月5日12:30 JST