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北から流れ込む寒い空気の影響により、記録的大寒波が北部から北中部にかけての広域を襲っている。多くの地域では気温が氷点下まで下がり、積雪が観測されている。農業農村開発省によると、この大寒波により、26日夕方までに家畜3200頭(主に牛と水牛)余りが凍死するなど、農業への被害が拡大している。
最も大きな被害を受けているのは西北部地方ソンラ省で、700頭の家畜が凍死した。続いて、◇東北部地方クアンニン省:約430頭、◇西北部地方ラオカイ省:約350頭、◇東北部地方カオバン省:約350頭、◇北中部地方ゲアン省:約300頭。また、西北部地方イエンバイ省、ディエンビエン省、ホアビン省でも、凍死した家畜の数が200頭余りに上っている。
少しでも損失を補填するため、凍死した水牛を路上で解体し、その肉を販売する人も現れている。家畜への被害だけでなく、野菜など農作物への被害も出ているほか、積雪で電線が切断されるといった事故も多発している。ラオカイ省だけで、被害額は合わせて約320億VND(約1億7000万円)と試算される。
ベトナム国家銀行(中央銀行)は、家畜凍死被害に遭った農家に対して借金返済時期の延期や借金取り消しなどの支援策に取り組むよう、社会政策銀行及び商業銀行各行に指導した。なお、気象庁によると、今回の冷え込みは28日まで続き、その後は寒さが緩んでいくという。