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メコンデルタ地方アンザン省では、4か月ほど前からオウギヤシを掘り出したり伐採したりして、北部や中国の業者に売却する動きが進んでおり、省当局が懸念している。
同省ティンビエン郡農民協会のレ・バン・ハイン会長によると、オウギヤシは果実が食用にされ、果実内部の水からパームシュガーを生産できるほか、幹は美術工芸品やインテリアの材料として利用されるなど、経済的価値が高い。ただ、成長するまでに植えてから約20年かかるという。
実際には樹齢7~15年の若いオウギヤシが、目の前の利益のために1本30万~40万VND(約1610~2150円)の安値で売られている。こうした状況を受けてティンビエン郡とチトン郡は先月、省森林・農業監督署に対し、オウギヤシを取引禁止品目に指定するよう提案した。
省農業農村開発局の統計によると、オウギヤシはティンビエン郡とチトン郡で多く栽培されており、成長した6万本から毎年5500~6000tの果実が収穫され、数千世帯の雇用を生み出している。同局は、このままではオウギヤシがなくなってしまう恐れがあると警戒感を強めている。