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南中部沿岸地方ダナン市のチャム彫刻博物館は、今年で設立100周年を迎える。これを記念して、同博物館では3つのテーマに沿ったチャンパの遺物約100点を展示している。展示遺物の中には、今回初公開されるものも多数含まれているという。
今回の展示は、「ダナン市のチャンパ遺跡」「チャンパの碑文と文字」「サーフィン文化―チャンパの古物」の3つのテーマに分かれている。展示遺物は、ダナン市で発見・発掘されたチャンパ遺跡の遺物や、チャンパの碑文、また同地域でチャンパに先立ち栄えたとされる鉄器時代のサーフィン文化の遺物など、多岐にわたる。
チャンパ王国は、2世紀から15世紀後半ごろまでベトナム中~南部の沿岸地方に存在したベトナムの初期国家。ダナン市と南中部沿岸地方クアンナム省の地域は同王国の初期の中心地であり、聖地ミーソン・港市ホイアン・王都チャーキエウの3か所を中心として栄えた。後に中心地は南中部沿岸地方クアンガイ省及び同ビンディン省の地域へ移った。
同博物館の前身は、フランス植民地時代にベトナムの歴史学や考古学の調査・研究の基礎を築いたフランス極東学院(EFEO)の研究者、アンリ・パルマンティエが1915年に建設したもの。これは、1936年にアンリ・パルマンティエ博物館と名付けられ、後に現在のチャム彫刻博物館へ改名された。