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ハノイ市の中央熱帯病病院は、「豚の血のスープ(tiet canh)」を食べてブタレンサ球菌に感染した患者数人を受け入れている。全員が敗血症または髄膜炎を発症し、昏睡状態に陥っている。いずれも血のスープを食べた後、高熱、頭痛、下痢、皮下出血、皮膚壊死、多臓器不全などの症状で入院したという。
豚の血のスープは、豚の血に軟骨やホルモンを入れてゼリー状にし、ピーナツや香草と合わせて食べる料理のこと。特に北部では、酒の肴として好んで食べる人が多い。「殺菌作用のある酒も一緒に飲めば大丈夫」と思われがちがだが、血のスープはしばしば感染症の原因となり、治療が遅れれば死に至ることもある。
ブタレンサ球菌感染症の致死率は7%と決して低くない。これまでにも医療当局責任者が血のスープの危険性を再三指摘している上、ブタレンサ球菌感染症に関する事件も大々的に報じられているにも関わらず、この恐怖の料理に対する国民の人気は一向に衰えないようだ。