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野ネズミやバッタの捕獲、白髪抜き、電線の被覆はがしなど、ベトナムで実際に行われている一風変わった仕事を紹介する。
夜のゴキブリ捕り
ハノイ市やホーチミン市などの大都市には、ゴキブリを捕まえて売り、主な収入源としている人々がいる。夜中の街に出て懐中電灯で暗闇を照らし、肉屋の屋台や壁、路上をゴソゴソ這うゴキブリを捕まえる。捕まえたゴキブリは釣りの餌として売れるが、収入は不安定だという。
野ネズミ捕り
野ネズミは、かつては紅河デルタ地方やメコンデルタ地方でよく食べられていたが、今では他の地方でも多くの人々が食するようになった。米収穫後の年末には、野ネズミ捕りの仕事のおかげで数千万VND(1千万VND=約5万6000円)を稼ぐことができるという。
バッタ捕り
バッタは滋養があり、特に安い飲み屋でおつまみとして好まれる。バッタは虫とり網さえあれば簡単に捕まえることができ、人気の食材であるためよく売れる。1kg当たり2万~5万VND(約110~280円)で売れるため、1日に50万~60万VND(約2800~3300円)程度稼ぐことができる。この仕事は、収穫期を終えた多くの農家にとって新たな収入源となっている。
蚊に刺されるボランティアの仕事
中央衛生疫学研究所の昆虫・動物医学部の研究室では、蚊が入った2つのケージに両腕か両足を入れて座り、蚊にさされるのを待つ、というボランティアによる仕事がある。これは、ボルバキアという細菌を持つネッタイシマカ(ゲング熱を感染させる力が弱い)が自然のネッタイシマカ(デング熱を感染させる力が強い)に取って代わる可能性を評価するプロジェクトの一環だ。
豚を抱きかかえて運ぶ仕事
ベトナム最大規模のバーレン豚市場(南中部沿岸地方クアンナム省)には、豚を抱きかかえて運ぶというこの市場ならではの仕事がある。計量するため豚をケージに入れたりしばったりすると体に傷がついて価値が下がるため、人が抱きかかえて運ぶ必要があるのだ。この仕事をするのはほとんどが女性で、特別な技術は不要だが、1日中豚を扱わなければならないため慎重さと我慢強さが要求される。1匹の豚を運ぶたびに500~1000VND(約2.8~5.6円)の賃金がもらえる。