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ディン・ラ・タン交通運輸相は3日、交通運輸省における法律策定についての会合で、険しい山岳地帯での寝台バスの走行を禁止する方針を明らかにした。
この方針が出された背景として、建国記念日に伴う連休中の1日、西北部ラオカイ省バットサット郡トンタイン村キーコンホー村落を通る国道4D号線の112.8km地点で、53人を乗せた寝台バスが崖から転落し、12人が死亡、41人が負傷した重大な事故が発生したことがある。
タン交通運輸相は、険しい山岳地帯を寝台バスが走行する際、車体の重心が偏りやすくなり、これが事故の原因となるとして、一部地域での走行を禁止する規定を早急に盛り込むよう関係機関に指導した。また、寝台バス1台の定員数も削減され、安全ベルトや縄はしご、非常口の設置なども義務付けられる見通しだ。なお、現在国内で使用されている寝台バスの大半は、車高の高い2階建ての車内に、上段と下段それぞれ3列の座席(寝台)を配置する設計となっている。
同省傘下の登録検査局によると、寝台バスに関わる交通事故はこの2年間で22件発生している。このうち19件は午後21時から午前7時までの深夜から早朝にかけての時間帯に発生したもので、特に山岳地帯で発生した事故が全体の約3割を占めた。なお、事故に遭った寝台バスのいずれも、安全基準はクリアしていたという。