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国内有数の医薬品メーカー、ハウザン製薬[DHG](DHG Pharma)は14日、自社開発の肝臓解毒剤「ナチュレンツ(Naturenz)」の臨床試験に成功したと発表した。この臨床試験は、B型肝炎、C型肝炎、または肝機能障害のある18歳以上の患者を対象に行われたもの。
ナチュレンツは、パパイヤや苦瓜、大根、ナンバンカラスウリ(モクベツシ)、ニンニクなどの植物から抽出された酵素を調合したもので、肝臓の解毒と中毒防止に高い効果があると評価されている。12週間にわたって同薬を摂取し続けた患者の肝臓の酵素量が正常のレベルに回復したという結果が出ている。
これに先立ち、政府直属のベトナム科学技術研究所(VAST)傘下のベトナムバイオテクノロジー研究所(IBT)は、1986年からナチュレンツの研究を開始しており、DHGの参画により大量生産に漕ぎ着けた。
国内で生産されている医薬品はジェネリック医薬品(後発医薬品)が主流で、国内業者が自身で開発・製造したものは極めて限られている。DHGが開発・製造するこの肝解毒剤が市場に投入されれば、肝臓疾患を持つ患者は手ごろな価格で治療薬を入手できるようになると期待されている。