(C) vnexpress 写真の拡大 |
メコンデルタ地方ティエンザン省でドリアンの販売価格が急落している。同省では最近、農家がドリアンの成熟を促進させるために、正体不明の薬品を使用しているとの情報が流れており、「果物の王様」の地位が失墜しつつある。
この情報が流れる以前、ドリアンの販売価格は1キロ当たり4万6000~5万3000ドン(約224~259円)だったが、情報が流れてからの約1週間で販売価格が同3万~3万5000ドン(約146~171円)に急落した。これを受け、卸業者の多くが買い付けを中止しており、ドリアン農家は▲40%の収入減少となる見通し。
なお、これに先立ち同省警察は6日、ベトナムに違法入国してドリアンを買い付け、成熟を促進させるために薬品漬けにしてから、中国やインドネシアへ輸出していたタイ人3人を拘束した。3人にはそれぞれ1500万ドン(約7万3200円)の罰金を科した上で、国外退去処分が下された。
ドリアンへの成長促進剤使用については、中部高原地方などでも問題になっている。専門家によると、成熟促進剤は流通や使用が認められておらず、人の健康への影響がどの程度あるのかもわかっていないが、多くの農家で防カビ剤の「カルベンダジム」や殺菌剤の「テブコナゾール」が使用されており、健康への影響が懸念されているという。