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ベトナムでは毎年台風、洪水、土砂崩れなどの自然災害で数百人が亡くなり、被害額は国内総生産(GDP)の約1.2%に相当する。こうした災害が多発する地域に適した住宅を2008年から研究してきた建築家グループが、このほど住宅設計案を発表した。
住宅は竹を建材に使用しており、面積は50平方メートルほど、価格は約5000万ドン(約24万6000円)で、25日間で建設できる。浸水を避けるため、床が地上から1.5メートルにある高床式だ。住宅の他、学校の教室や診療所などとしても利用できる。
建築家グループは◇価格が安い、◇施工期間が短い、◇多くの場所で建設可能、の3つの条件を満たせるように設計した。建材をモジュール化しておけば、自分で家を組み立てることもできるという。グループは引き続き、ひどい洪水の時にドラム缶を利用して家を浮かせる方法も研究している。
ハノイ建築大学建築学科のグエン・チー・タイン博士は、これらのアイデアを高く評価した上で、設計のバラエティを増やすことや、実際に台風や洪水の地域で使用する実証実験を行って安全性を確認することなどを提案した。