(C) congan, 9月に撮影された野生のサオラ |
世界自然保護基金(WWF)ベトナム事務所のバン・ゴック・ティン博士によると、南中部クアンナム省の山林で絶滅危惧種の動物「サオラ」の生きた姿が確認された。サオラは別名ベトナムレイヨウ。1992年に発見されたが、捕獲が極めて難しいため、「幻の動物」と呼ばれている。14日付公安紙(電子版)等が報じた。
サオラは、約50センチの長い2本の角を持つウシ科の動物で、ベトナム西部からラオス東部にかけての森林等に生息している。WWFとベトナム森林保護局が同省のアンナン山脈に設置したカメラが、今年9月にサオラの姿を捉えた。野生のサオラの生きた姿が確認されたのは、1999年以来のこと。
なお、国内の専門家らによると、サオラは捕獲が困難なため、詳しい生態が分かっていないものの、野生のサオラは現在、数十頭から数百頭しか生息していないと見られている。