(C)Nguoi dua tin、帰国した元労働者 写真の拡大 |
ロシアにあるベトナム人経営の縫製会社で、ベトナム人労働者を奴隷のようにこき使っている実態が帰国した元労働者らの証言で明らかになった。20日付グオイドゥアティンが報じた。
このブラック企業「T&G縫製社」には、北中部トゥアティエン・フエ省で募集された多くの労働者が派遣されている。募集の謳い文句は「渡航までの必要経費は後払いでOK、数か月で返済可能。軽作業で高給与」というもの。紹介者が村内の人だったこともあり、フーバン郡フースアン村では数十人がこれに応募してロシアに渡った。
このほど帰国したチャン・ティ・ミー・スエンさんは「1日8時間労働、残業しても最大12時間という話だったのに、実際は休憩時間もなく16時間以上働かされた。気を失う人も多かった」と涙ながらに語った。逃げ出す人もいたが、社長が地元警察に連絡して連れ戻させひどい罰を加えた。こうした実態を電話で知らされた家族らは、いわば"身代金"を支払うために家財を売り払うなどして3000~7000ドル(約29万4000~68万7000円)を工面し、子供達を取り返した。
ファン・ティ・ボーさんは、何としてでも帰国するため死を覚悟して10日間もハンガーストライキをした。社長はボーさんが本気だと見て帰国を認めたという。ボーさんは、当局の早期介入を希望している。