(C)Saigon Times, 干上がった貯水湖 写真の拡大 |
中部にある水力発電所の貯水湖は現在、軒並み水位が低下しており、発電に支障をきたしている。多くの水力発電所で発電能力の25%相当しか稼動できない状況にあり、中部から電力供給を受けている南部地域では、深刻な電力不足に陥ることが懸念されている。20日付サイゴンタイムズ紙(電子版)が報じた。
ヴィンソン・ソンヒン水力発電[VSH]のホアン・アイン・トゥアン副社長によると、現在のヴィンソン貯水湖の貯水量は1000万立方メートルで、今年3月半ばの1600万立方メートルから4割も減少したという。干ばつの影響で貯水湖の水位が極端に落ちており、ヴィンソン水力発電所の月間発電能力は通常で平均2000万キロワット時(kWh)だが、4月は4分の1の500万kWh程度に落ち込んだ。
中央気象予報センターによると、中部では主要河川の殆どで流水量が前年同期と比べて減少している。そのため各貯水湖の貯水量も通常より1~15メートル低下している。
ベトナム電力グループ(EVN)によると、今年の干ばつにより全国の貯水湖の貯水量は通常に比べて53億立方メートル減少しており、このうち中部では26億立方メートルで最も大きく減少しているという。