景気が長期間に亘って低迷し、旧正月(テト)の賞与額が大幅に下がっており、テト用の資金を用意するために労働者たちは残業やアルバイトに必死だ。19日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
ホーチミン市トゥードゥック区にある第1リンチュン工業団地はここ数日間、夜8時になってもたくさんの工員たちで賑わっている。工業団地内のコランベトナム社の従業員グエン・ホアン・ランさんは、「昨年までテト前は残業していなかったが、月給400万ドン(約1万7300円)だけではとても足りない。物価が大きく上昇しているのに給料やボーナスは上がらないので、田舎の両親に送金するために残業で稼いでいる」と言う。
残業がほとんど無い企業で働く工員たちは、アルバイトで足りない分を補っている。ホーチミン市タンタオ工業団地のパイホベトナム社で働くレー・ティ・センさんはここ2年間、会社が終わると会社近くの家庭で家政婦のアルバイトをしているという。2時間のバイト代は5万ドン(約216円)で、月約100万ドン(約4300円)稼いでいる。死んだ夫の病気治療の費用1億ドン(約43万円)の借金を抱えているが、アルバイトのおかげでなんとか少しずつ返済できるようになった。
今年のテトも、収入が少ないため帰省しない労働者は増加傾向にある。また、物価上昇が激しい都市よりも地元の農村部の方が生活しやすいと故郷に帰るUターン就職組も増えてきている。