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ホーチミン市2区スアントゥイ通りには、「キムタオ」という一風変わったホビロン店がある。ホビロンとは孵化寸前のアヒルの卵を加熱したゆで卵のこと。北部から南部まで、ベトナムの老若男女の間で広く親しまれている庶民の味。値段も数千ドン(数十円)という低価格で、ビール片手にホビロンを食べるのは、庶民にとって至上の楽しみだ。さて、件の「キムタオ」だが、顧客を車で迎えに来てくれるというなんとも豪華なサービスを提供している。18日付カフェエフが報じた。
店主のティンさんは、「ホビロンを美味しく召し上がっていただくため、お客様の利便性を向上させようと思い、店を開けた2011年からこのサービスを始めました。もちろんサービス代は無料です」と語った。ドライバーを務めるのはティンさんのご主人、チンさんだ。チンさんの運転技術の高さは顧客の間でも有名で、中には弟子入りを希望する人もいる。
実際は、送迎を依頼する顧客はごく僅かな常連客で、頻繁に車を走らせることはないという。また、所有している車は自家用車のトヨタ・イノーバ1台のみであるため、サービスエリアも2区に限定されている。しかし、店主夫婦の顧客を第一に考えた経営方針と温かい人柄で、オープンから僅か2年だというのに、既に地元で人気のホビロン店となっており、現在の1日の売上は約1000万ドン(約3万9220円)に上るという。