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ホーチミン市人民評議会とホーチミン市テレビ局(HTV)は5日、ベトナムの児童労働に関するシンポジウムを共催した。この中で、日常的に暴力や性的虐待を受けている児童労働者の現状が報告された。6日付ティエンフォン紙(電子版)が報じた。
人民評議会によると、同市には1万5000人以上の児童労働者がおり、過酷な重労働を強いられている児童もいるという。同市ビンチャイン郡の労働局では、今年上半期だけで、6件の児童労働者虐待事件を摘発した。児童労働者たちは、低賃金で1日12時間以上も働かされ、与えられる食事は1日2回のみ。それも即席めんなどの粗末なものばかりだ。虐待にあうことも珍しくないという。
児童労働者が働いているのは殆どが営業許可を取得していない小規模な作業所だ。作業所の経営者は、立ち入り検査をされた場合に備えて、児童らの親族や保護者との間で、「作業員見習い契約」という名目の人身売買契約を結んでいることが多い。
同市労働傷病兵社会局によると、上半期に市内の小規模作業所100か所の立ち入り検査を行い、児童労働者を違法に働かせていた33か所の作業所に行政処罰を下した。しかし、こうして児童労働者を助け出した後も親族や保護者は別の作業所と売買契約を結び、再び児童を働かせるケースが多いという。同局は、違法な児童労働に対する処罰の厳格化などを提案している。