マサンインベストメントグループ[MSN]傘下のマサン食品株式会社は即席めん「Tien Vua」のテレビコマーシャルで、「Tien Vuaにはトランス脂肪酸は含まれていません」と広告し、トランス脂肪酸が健康に及ぼす影響について消費者の注意を喚起した。ところが、実際は「Tien Vua」にも少量ながらトランス脂肪酸が使われていることが分かった。4日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
即席めんの袋の成分表示には、「米食品医薬品局(FDA)の規定による」との但し書き付きで、「トランス脂肪酸:0グラム」と記されている。しかしハイダン・クロマトグラフ科学技術株式会社の検査では、めん重量の0.097%のトランス脂肪酸が検出された。
マサン側はこれについて、FDAの規定では1食分に含まれるトランス脂肪酸が0.5グラム未満の場合はゼロと表示して良いことになっており、これに従ったものと説明している。「Tien Vua」1食分に含まれるトランス脂肪酸は0.073グラムで、確かにFDAの規定には適合している。
しかし、商標の表示方法などを定めたベトナムの政令89号/2006/ND-CPは、食品中に使用されている全ての添加物を明記するよう規定しており、「Tien Vua」の表示はこれに違反する形になっている。