企業の工場からホーチミン市カットライ港に運送するコンテナの中身が盗難に遭う事件が相次いでいる。ベトナムカシューナッツ協会(Vinacas)によると、最初の被害は2007年に発生したが、カシューナッツ輸出価格が上昇した2011年は被害が増加しているという。8日付サイゴンタイムズ紙(電子版)が報じた。
Vinacasのダン・ホアン・ザン総書記よると、先週、Donafood社の輸出用カシューナッツを載せたコンテナがホーチミン市へ運送中に盗難被害にあった。8月に入ってからの被害届けは10件以上にのぼる。同協会はトラック運転手が窃盗犯と共謀した可能性が高いと分析している。
同協会は各社に対し、▽工場からカットライ港までの運送監視役を雇う、▽信頼できる運送会社と契約する、▽コンテナの位置が追跡できるGPS装置を搭載するなどの解決策を提案している。貨物運輸協会によると、現在ホーチミン市では1万台のコンテナトレーラーが登録されているが、そのうちGPSを搭載している車両は10%に留まっている。
なお、ベトナムでは、以前にも天然ゴム輸出企業が同様の被害にあっており、大きな損害を被ったことがある。