ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)直属の職業紹介センターによると、現在市内の輸出加工区・工業団地では生産増加に伴い労働者が不足しており、求人数は2万3000人に上る。中でも包装資材、食品、縫製、電子、機器分野で労働者不足が深刻となっている。
市内各輸出加工区・工業団地における2010年の労働者求人数は推定で4万9000人。しかし市内の各職業紹介センターは、これまでに需要の50%(2万6000人相当)にしか応えられていない。また、今後年末までに輸出加工区・工業団地へ紹介できる労働者数は最高でも5000人程度と見込まれている。
労働者不足の打開策として、企業は1カ月の基本給を200万~250万ドン(約8700~1万900円)に引き上げている。因みに2010年3月末時点の市内輸出加工区・工業団地の平均給与(手当を含む)は1カ月当たり130万~180万ドン(約5700~7800円)。またHEPZAは、労働者を多用しない機器、電子、電気分野等のハイテク投資案件を優先的に選定・実施している。現在、同市では工業団地7カ所が新設中の他、既存工業団地の拡張工事が行われており、労働者不足はさらに深刻化すると予測されている。