国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「人間と生物圏計画(MAB)委員会」は26日、南中部クアンナム省ホイアンのチャム島とメコンデルタ地方カマウ省のカマウ岬を生物圏保護区に指定した。
チャム島の指定区域はホイアンの旧市街も含む4万ヘクタール。ホイアンから19km離れたチャム島群は、15平方キロメートルに大小8つの島々が浮かぶ。3000年ほど前に人が住みだし、サーフィン文化、チャンパなどの遺跡も多く存在しており、チャム島と域内の国との交流と海のシルクロードの一拠点となっていたことを証明している。
現在135種類の珊瑚が確認されており、6種類がベトナムの海で初めて発見された。科学者らによると947種類の生物が島の周辺に存在し、そのうち海洋生物が178種、50種類以上の魚、56種類の貝などの軟体動物、真珠貝、ベトナムのレッドデータブック(絶滅のおそれのある野生生物について記載したデータブック)掲載の稀少な生物も多い。
カマウ岬の指定区域は3万7000ヘクタール。ベトナムで一番美しいマングローブの森があり、約100種の稀少な動物が生息している。
今回の認定により、ベトナムの生物圏保護区は合計8地区となった。