国連食糧農業機関(FAO)ベトナム事務所は1日、ベトナム獣医局からの情報として北部中国国境のクアンニン省とランソン省の検疫センターではこれまでに、中国から密輸された大量の肉と卵が押収されていると明らかにした。押収された生肉には、家きんやブタの内臓、ダチョウやラクダの肉、トリのもも肉、ハムスターなども含まれているが、トリ肉だけでも全部で100トン近く、家きんの卵は数百万個に上っている。
FAOベトナム事務所によると、今年はH5N1型鳥インフルエンザの発生が一部の地域にとどまっているため、多くの地方で鳥インフルエンザ防止への取り組みが手薄になっているという。一方これらの密輸品は検疫を受けていないものがほとんどだ。同事務所は、今年の冬から来年の春にかけてベトナムで鳥インフルエンザが再流行する可能性が高いと警告している。