保健省の調査によると、この数年、毎年約3万人のベトナム人高額所得者が病気治療のために海外に渡航しており、その治療費用の総額は5億~10億米ドル(約540億円~約1070億円)にも上るという。治療のために渡航するのはシンガポールが最も多く、タイ、中国、ヨーロッパの国々の順。患者らが海外で治療を受ける理由は、高品質のサービスが受けられ、治療・ケアが充実しているためという。
こうした状況を受け、保健省は国内医療機関での治療・ケアの高品質化に向け取り組んでいる。自国患者の海外での治療による外貨の流出を防ぐだけでなく、海外からの患者を受け入れで外貨を稼ぐ狙いがある。