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ホーチミン市直轄トゥードゥック市ヒエップビンチャイン街区でこのほど、違法に建設された住宅の強制取り壊しを行っていた作業員らが、取り壊し対象の住宅から金品をネコババしていたことが分かった。
被害に遭ったのは、同街区に住むH・T・B・Cさん(女性)一家。Cさん夫婦は同街区に住宅を無認可で建設し、一家でここに住んでいた。
同街区の人民委員会はこれまで複数回にわたりCさん夫婦に対し住宅を取り壊すよう求めたが、夫婦が応じなかったため、17日に強制取り壊しを決定した。
当日、Cさんは東南部地方ビンズオン省に出張しており、夫も重病の母親を看病するため南中部沿岸地方ビンディン省に帰省していたため、自宅には不在だった。
強制取り壊しの作業部隊は、同街区人民委員会、同街区警察、トゥードゥック市の都市管理機関、取り壊し作業を行う作業員から成る。部隊は17日午前、ドアのロックを壊し、Cさん宅の家財を片付けた後、住宅の取り壊しに取りかかった。
Cさんは18日午前、同街区の庁舎を訪れ、庁舎で保管されていた家財を確認したところ、ゴールドの指輪や腕時計、イヤリング、サングラス、現金約1000万VND(約5万5000円)が入った貯金箱3つなど、多くの金品がなくなっていることに気付いたため、警察に盗難被害を届け出て捜査を求めた。
初動捜査の結果、取り壊しを行った作業員5人が金品をネコババしたことが確認された。同街区の人民委員会と警察は18日から21日にかけて5人に連絡を入れ、金品を回収した。作業部隊の代表者は19日、Cさん一家に謝罪した。
トゥードゥック市警察は裏付け捜査を進めており、根拠を掴めれば刑事事件として立件し厳格に処分する方針だ。
Cさんによると、2013年に人から面積48m2の土地を購入したという。購買契約は個人間で交わしただけで、管轄当局には報告しなかった。その後、2017年にこの土地に住宅を無認可で建設した。