(C) nld |
南中部高原地方ザライ省コンチュロー郡ダクコーニン村(xa Dak Ko Ning, huyen Kong Chro)で19日に一家3人が何者かに鉄砲で撃たれて負傷した事件で、同省警察は26日、容疑者を逮捕したことを明らかにした。
逮捕されたのは、被害者のD・T・Bさん(女性・28歳)の実弟であるD・T容疑者。容疑者は10歳の少年で、自分の身長を超える長さ1.6mの手製ライフルを使って犯行に及んだ。
T容疑者は早くに父親を亡くし、母親が再婚。身寄りのない天涯孤独となった容疑者は、便利屋をする傍ら、村人の食べ物などを盗んで暮らしていた。実姉であるBさんは、母親の代わりに幼い弟を養育するどころか、窃盗について頻繁に罵っていた。
こうした中で、容疑者は村人の小屋に忍び込んだ際に手製のライフルを発見し、盗み出した。日ごろから恨みを抱いていた姉のことを思い出すと怒りが込み上げ、憎しみを晴らすために19日午後6時ごろに姉の自宅を訪れた。
姉夫婦と生後1か月の子供が家族団らんの時間を過ごしている様子を目にした容疑者は、約15m離れたところから3人に向けてライフルを発砲。これにより、3人とも負傷したが、地元病院に救急搬送され一命を取り留めた。
容疑者はその後、ライフルを隠して逃走。23日に村人のバイクを盗んで逃走を続けたが、25日未明に逮捕された。犯行に使われたライフルは証拠物件として押収された。
警察は既に事件の捜査を終了している。容疑者は重い罪を犯したが、刑事責任を負う年齢に達していないため、ザライ省社会保護センターに身柄を移され、心理カウンセリングを受けるなどして保護されている。