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ハノイ市ダンフオン郡ホンハー村(xa Hong Ha)で9月1日に実の兄が弟一家を刃物で惨殺した凶悪事件で、同市人民裁判所は12日、冷酷かつ残忍な犯行により殺人罪に問われていたグエン・バン・ドン被告(男・53歳)に死刑の判決を下した。
裁判所は、児童の殺害や複数人の殺害、悪質な手口などを考慮し情状酌量の余地はないとし、死刑の判決を下した。民事上の損害賠償について、同裁判所は被告に対し10億VND(約480万円)以上の支払いを命じた。
起訴状によると、被告と弟のN・V・Hさん(男性・50歳)はそれぞれ親から相続した土地に建てた隣り合う家に住んでいたが、以前から土地相続をめぐる争いを続けていた。
事件当日、被告は包丁をシャツの中に隠し、弟の家を訪問。まずは門の前でバイクに乗っていた義理の妹(48歳)を包丁で切り付けると、妻を助けようと駆けつけた弟を容赦なく刺した。さらにその後、家の中に押し入り、恐怖で逃げまどう姪(28歳)、義姪(24歳)、そして義理の孫娘(1歳)を次々と刺した。
刺された5人のうち4人が死亡。重傷を負った義姪は労働能力の56%を失ったことが確認されている。Hさんの息子はタイミングよく外に逃げ出して無事だった。
被告は5人を刺した後、落ち着いた様子で自宅に戻って水を飲み、トイレで感電自殺を図ったが、息子がブレーカーを落としたため、自殺に失敗。裁判の尋問でも落ち着いた様子だったが、死刑を言い渡されると卒倒し、脱力した状態で刑務所まで連行された。