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ホーチミン市で廃品回収をしている女性が中古スピーカーの中から500万円以上の日本紙幣を発見したというニュースが流れてから、間もなく1年が過ぎようとしている。拾い主のフイン・ティ・アイン・ホンさん(36歳)は、いつ持ち主が現れるのかと毎日どきどきしながら待っている。
ホンさんは、2014年3月中旬のある暑い日、数か月前にホーチミン市タンビン区で買い取った中古スピーカーから鉄材を取り外すために解体しているとき、スピーカーの中に入っていた木箱から大量の日本紙幣を発見した。それまで外国のお金を見たことがなかったホンさんは、外国の紙幣を模した冥器だと思ったが、やがて本物の日本紙幣だということが分かった。彼女が大金を拾ったという噂は瞬く間に広がり、家に知らない人々が「お金を分けてほしい」と大挙して押し寄せるようになった。
恐怖を覚えたホンさんは、お金を警察に届けて、持ち主が見つかるまで警察で預かってもらうことにした。ホンさんによると、警察からは1年後に所有者を決定するとだけ聞かされており、間もなく1年が経とうとしているため、最近は顔を合わせる人皆から「拾ったお金はどうなっているの?」と訊かれるようになった。因みに、警察からはまだ何の連絡もないという。
ホンさんは、「お金を拾ってからも生活は殆ど変っていません。ただ、少しだけ有名人になりました。どこに行っても皆から拾ったお金について訊かれます。この1年は大金を手にしたような気分で楽しかったです。もし今になって持ち主が見つかったら、がっかりします」と語った。
なお、この件について弁護士らは、所有者のいない物や所有者の確定できない物の所有権について定めた民法第239条第2項に基づいて、警察は公告期間を過ぎても持ち主が見つからない場合、拾い主であるホンさんに全額を返却しなければならないとしている。