(C) vnexpress ファム・ティ・ガー容疑者 |
南中部沿岸地方ダナン市警察は19日、同市で過去最大となる麻薬密売ルートを摘発し、麻薬密輸・密売の疑いで同市ソンチャー区在住のファム・ティ・ガー容疑者(女・43歳)を逮捕した。
警察によると、ガー容疑者はベテランの麻薬密売人で、販路を広げるべく2011年に出身地の東北部ランソン省からダナン市へ移住した。一般人を装うため、多額の資金を投じてソンチャー区にホテル「ハニー(Honey)」と幼稚園「サオサン(Sao Sang)」を建て、自身がホテルを管理し、娘に保育園を管理させていた。ガー容疑者はこれら2か所を本来の事業の一方で麻薬を保管・密売するアジトとして使用していたという。
警察は8か月前からガー容疑者率いる麻薬密売ルートに関する情報を掴んでおり、全容を把握すべく秘密裏に捜査を進め、同ルートの張り込みを行っていた。ガー容疑者は10月中旬に「病気の治療」のためハノイ市を訪れ、19日夜にバスでダナン市へ戻った。この時、ダナンバスターミナルでバスのトランクから荷物を降ろそうとしていたところを警察に逮捕された。
同容疑者の荷物を検査したところ、錠剤の薬物2340錠を発見。同時にくだんのホテルと幼稚園の立ち入り検査を行い、それぞれ140g、2kgのメタンフェタミン(結晶状の薬物)を押収した。家宅捜索では大量の刃物と電動ガンも見つかった。これについて同容疑者は、「麻薬を輸送する際に護身目的で子分に支給するもの」と供述した。
なお、ガー容疑者の娘、ファム・ティ・ビック・フオン容疑者(22歳)も同容疑で身柄を拘束されている。警察の取り調べに対しフオン容疑者は、大学で教育を専攻していることから実母が設立した幼稚園の管理職に就き、違法と知りながらも麻薬の保管を手伝っていたと話している。