ハノイ市人民委員会は19日、日本人の乗客に対して不当に高い運賃を請求し、現金を騙し取ったベトタインタクシーの運転手、ブー・バン・チュエン被告(男・24歳)とブー・バン・コア被告(男・24歳)に対し、それぞれ禁固10か月と禁固8か月の判決を言い渡した。
7月11日午後9時ごろ、ノイバイ空港で客待ちしていたコア被告は、日本人のM・K氏をタクシーの中に引き入れた。K氏はハノイ市中心部のドンダー区ランハ通りまでいくら掛かるか、と英語で尋ねたが、コア被告は英語が分からないため、空港内にあるベトタインタクシーの事務所まで移動し、英語が話せる同僚のチュエン被告に通訳を頼んだ。
そこで、チュエン被告はコア被告と結託してK氏から現金を騙し取ることを思いつき、運転役を買って出た。チュエン被告は、運賃として相場の20倍以上の900万ドン(約4万4500円)を提示し、K氏に手持ちの現金がないと見ると、ATMに立ち寄り、無理やり現金を引き出させ、最終的に700万ドン(約3万4600円)を奪った。
空港に戻ったチュエン被告は、共犯のコア被告に対し、奪った金額は170万ドン(約8420円)だけだと嘘をつき、コア被告に100万ドン(約4950円)を渡した。数日後、K氏はぼったくり被害に遭ったことを警察に届け出た。その後、コア被告は間もなくして自首、チュエン被告は逃走を図ったが、7月末に逮捕された。
ノイバイ空港では同様の手口で、外国人乗客が金品をぼったくられる事件が相次いでおり、警察とタクシー協会では、国のイメージダウンに繋がるぼったくりタクシーの撲滅に注力していく方針を明らかにしている。