(C)Tuoi Tre, 在ホーチミン市米国総領事館 |
元在ホーチミン米国総領事館職員で非移民査証(ビザ)発給担当責任者だった男が、ベトナム人へのビザ発給の際に合計数百万ドル(数億円)にも及ぶ賄賂を受け取っていた事実が明らかになった。25日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
米国カリフォルニア州で今月半ば、非移民ビザ発給担当責任者だったマイケル・T・シェスターク(42歳)が逮捕され、ワシントンに身柄を移された。米国外務省によると、シェスタークは在ホーチミン米国総領事館に勤務していた2010年8月から2012年9月までの間、ビザを合法的且つ簡単に取得するための手数料として、1件あたり5万~7万ドル(約520万~730万円)の賄賂を受け取っていたという。
シェスタークは在職中、ビザ発給に関して「寛容な人物」と言われていた。在ホーチミン総領事館は2012年5月1日から9月6日までに3万1300件の非移民ビザ発給申請を受理しているが、うち35.1%は発給を認められなかった。一方、同期間中にシェスタークが処理した5500件のうち、発給が認められなかった割合は8.2%、さらに離任直前の2012年8月中の同数値は僅か3.8%だった。
シェスタークは受け取った金をベトナムから中国などの銀行を介してタイの銀行口座に送金しており、この金でプーケットやバンコクで不動産を購入していた。犯行には某多国籍企業のベトナム法人社長とシェスタークの友人及び家族も加わっていたと見られている。
※最終更新:2013年5月28日10:55JST