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北部では、袈裟を着た僧侶たちがバイクに2人乗り(時には3人乗り)で、“仕事”に向かう姿がよく見られる。こうした僧侶の多くは偽僧侶で、副業として托鉢などのアルバイトをしている。特に紅河デルタ地方バクニン省クエボ郡ボンライ村ブーズオン村落は、全国で最も偽僧侶が多いところとして知られており、多い時は100人以上がこの副業に精を出しているという。15日付ラオドン紙(電子版)が報じた。
ズーブオン村落に暮らす村人の殆どが貧しい農民だったが、“偽僧侶”の副業が盛んになったこの10年で、村人の生活水準が著しく向上した。現在の町並みは都市部のそれと大差ないほどで、見違えるような発展を遂げたというから、まさに“偽僧侶稼業”様様である。
偽僧侶たちは毎朝早くから職場である地方の村や町に向かう。金持ちそうな家に目星をつけ、線香などを高額で売りつけては夕方頃になると帰ってくる。偽僧侶は皆、偽者だとばれないように、ベトナム仏教協会公認と書かれた名札を首から下げ、仏教に関する一通りの知識も身に付けているという。
初めのうちは、「まるで物乞いのようだ」、「神仏に泥を塗る行為だ」と恥かしく心苦しい思いで仕事をしていた偽僧侶たちだが、仲間が増えると厚かましくも平然と村の中を歩き回るようになった。偽者だということがばれて、地元住民に暴力を振るわれたり、警察に摘発されることもしばしばだが、副業を辞めようとする者は少ない。ある偽尼僧は、正体がばれて髪を丸刈りにされたが、「坊主頭の方が僧侶らしく見える」と言って、全く懲りた様子が無い。