メコンデルタ地方カマウ省ナムカン郡で29日夜、17歳の少女が病院で死亡したのは適切な治療を受けられなかったためと疑った家族や近所の住民ら約100人が、病院や医師宅を襲撃する事件が起きた。30日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
住民らは少女フエンさんの遺体をナムカン郡総合病院に運び、一部の人は病院内に入って器物を打ち壊すなどした。彼らは続いて同病院のグエン・ズイ・トゥー医師とチャン・ティエン・タイン院長の自宅を襲い、ここでも器物を破壊した。さらにフエンさんの遺体を同郡人民委員会の事務所に運び、一晩中酒を飲みながら騒いだ。カマウ省警察は翌30日朝、住民らを説得して解散させると共に、24人から事情聴取を行っている。
フエンさんの死亡に関連して、同郡警察はレ・クオック・ロー容疑者(17歳)を強姦の疑いで既に逮捕している。調べによると、ロー容疑者は27日夜、フエンさんをバイクで家に送る途中に体の関係を要求し、これを拒否したフエンさんが走っているバイクから飛び降りて負傷したという。フエンさんは翌28日朝、意識不明状態で発見されてナムカン郡総合病院に搬送された。しかしフエンさんは翌29日午前4時半ごろ死亡した。
カマウ省保健局は、フエンさんの治療にあたった医師らの職務を停止して事情を聞いている。