最高人民検察院は1日、殺虫剤入り牛乳と脅迫状をベトナム乳業株式会社(ビナミルク)に送りつけて現金をだまし取ったとして、北部ホアビン省出身のルオン・バン・タイ容疑者(25歳・男)を恐喝罪で起訴した。
起訴状によると、タイ被告は大企業を恐喝して現金をだまし取ろうと思い立ち、ハノイ市内でビナミルクの牛乳2パックと殺虫剤を購入、注射器で殺虫剤を注入した牛乳と脅迫状を箱に詰め北部ナムディン省ナムディン市の郵便局からホーチミン市にあるビナミルク本社に郵送した。同被告は脅迫状で「指定の銀行口座に1億ドン(約43万円)を振り込まなければ殺虫剤入りの牛乳をばらまく」と脅したうえ、Eメールでも脅迫メッセージを送り続けた。
同社は警察に届け出るとともに、タイ被告と連絡を取り7500万ドン(約32万円)を払うことに同意。今年1月17日に3500万ドン(約15万円)を指定口座に振り込んだ。この金を受け取った同被告は残りの金を振り込むよう同社に要求、翌18日にハノイ市カウザイ区のATMで現金を引き出そうとしていたところを現行犯逮捕された。