メコンデルタ地方ソクチャン省警察は8月31日、同省ソクチャン市在住の中学3年生 T君が保護者の同席なしに同市警察から取り調べを受けた問題について捜査中だと明らかにした。
この問題は、同市警察のグエン・タイン・ティエン副署長が自分の息子の携帯電話を盗んだのはT君ではないかと疑いを持ったことを発端としている。8月30日夜、ティエン副署長の命令を受けた部下の警官らは警察車両でT君を迎えに行き、同日午後8時から翌日午前1時まで取り調べを行った。T君の父親は同席させるよう頼んだが、担当者から拒絶されたという。その後、T君は帰宅途中に情緒不安定、腹痛、吐き気などの症状をみせたため、父親が同省総合病院に連れて行き、T君は入院して治療を受けている。
ティエン副署長は、息子の携帯電話が盗まれたというのは間違いで実際には自宅にあったことを認めたうえで、以前にT君が息子から携帯電話を借りたことを知っていたため疑ってしまったと説明。また、警察車両を迎えに行かせたのは安全のためで、取り調べについては保護者を同席させるようにと部下に指示していたと弁解している。
ソクチャン市警察のグエン・ホン・ロック署長は、保護者抜きで未成年者の取り調べを行なうことは規則に違反していると認め、省警察の決定に従って関係者を処分する考えを示した。