北部ランソン省ランソン市のランソン総合病院の産科病棟で15日、生後3日目の新生児が見知らぬ女に連れ去られる事件が起きた。
被害に遭ったのは少数民族ヌン族のフン・ティ・ヘオさん(28歳)。ヘオさんは13日夜に男の赤ちゃんを帝王切開で出産し、15日午後に術後病室から産科の第2病室に移った。ヘオさんが横になって眠っている間、ヘオさんの母親のホアン・ティ・コンさん(62歳)が赤ちゃんの世話をしていたところ、身長160センチメートル前後で年齢34歳前後の女が病室に入ってきて、「赤ちゃんを見ていてあげますよ。隣の部屋に入院している家族を見舞いに来ています」と声をかけて赤ちゃんを抱き上げた。コンさんはその直後急に目の前が真っ暗になって意識を失い、気が付いた時には赤ちゃんの姿が消えていたと話している。
事件当時ヘオさんと同じ病室にいた別の妊婦によると、14日と15日の午後不審な女が病室を出入りしており、同じように声をかけられたが警戒して断ったという。
病院側は16日午後今回の事件に関して記者会見を行ったが、病院のセキュリティの甘さに対する指摘には、見舞いに訪れる家族の数が非常に多いことや事件が日曜日に発生していることを挙げて責任の所在に対する言及を避けた。現在地元警察が赤ちゃんの行方を探している。