ホーチミン市在住のマイさんは、英語教師のエイモスという黒人男性と交際していた。アメリカ出身だというエイモスはマイさんを国に連れて帰ると約束し、この約束に人生を賭けていたマイさんは、エイモスに言われるがまま数千万ドン(数十万円)を渡していた。
ところが、偽造クレジットカードの不正使用でエイモスが逮捕され、実際には貧しい出稼ぎナイジェリア人だったことが発覚した。こうしてマイさんはアメリカ移住の夢と大金を失った。これはほんの一例に過ぎない。
最近ホーチミン市のファムグーラオ通りを中心に、出身地を偽る不良黒人と外国人をモノにして一旗上げようとするベトナム人女性との間のトラブルが頻発している。多くの場合、黒人男性は複数のベトナム人女性に対して結婚や海外移住といったえさをちらつかせて金を貢がせており、中には数億ドン(数百万円)を失った女性もいる。これまでに同様のトラブルで、ナイジェリア人115人、ガーナ人2人、カメルーン人2人の計119人が本国に強制送還されている。